ラマ９世の「鉄くず」

現タイ国王ラマ９世は、今年で即位６３年を迎え、世界でもっとも即位の長い王様です。
タイ国民にとても愛され、またタイ国民の事を常に考えておられるラマ９世には、
いろいろなエピソード、国民への教えなどがあります。

今日はその一つ、ある日心身ともに疲れきり、何もする気になれなくなっていた
枢密院顧問スメート氏の顔色に気付かれたラマ９世がお贈りされたお言葉を紹介します。

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｢スメート、鉄くずを売った事がありますか？｣
鉄くずを売れば、ほとんど価値がなく、ほとんどお金にならないでしょう。

もし私たちがその鉄くずを集め、溶かして棒状にする際は、とても暑いですよね。
鉄を溶かし終え、刀にするには、薄く叩き伸ばさなくてはいけないですよね。

叩き伸ばす時も、熱を加え和らげ、叩き伸ばし、また熱を加えてと、
イメージ通りの形になるまで何度も同じことを繰り返さなければなりません。

刀は熱さ、痛さに耐えなければなりません。また出来上がった刀に飾りを付け、
更に美しくしようと思えば、刀の上に模様を彫刻しないといけませんよね。

彫刻によって模様を描くには、鋭いものを槌で叩かなければなりません。
しかし出来上がった刀は、とても美しく、とても価値のあるものになります。

鉄くずと比べ、まったくの別物です。

ほとんど価値のない鉄くずが、とても美しい刀になるまで、
数多くの障害を乗り越えて、痛みに耐え、初めて成功します。
だからこれだけは覚えておいてください。

「今まで一度も痛みを味わったり、ひどい目に遭ってない人が、
大きなことを成し遂げようと考えるのは大きな間違いだ」
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参考เศษเหล็ก.."พระบรมราโชวาทจากในหลวง"(タイ語ページ)

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